暗号資産(仮想通貨)のフレアとは?独自のコンセンサスアルゴリズムや機能、将来性について徹底解説!
最近、暗号資産(仮想通貨)のフレア(Flare)が話題になっています。リップル(XRP)の保有者に対してエアドロップ(無料配布)が実施されたこともあり、SNSなどで名称を見た経験がある方もいるのではないでしょうか。
本記事では、フレアがどのような銘柄なのかをご紹介します。独自のコンセンサスアルゴリズム「Federated Byzantine Agreement」が採用されていることや、主な機能、フレアの将来性について解説するので、ぜひ参考にしてください。
暗号資産(仮想通貨)のフレアとは
フレア(Flare、FLR)とは、「Flare Network」で使用されるトークンです。以前は「Sparkトークン」と呼ばれていましたが、2022年9月に現在の名称へと変更されたことにご留意ください。
Flare Networkは、異なるブロックチェーンの相互運用を実現するための「中継役」を担うことを目的としたプラットフォームです。独自のコンセンサスアルゴリズム(詳細は後述)が採用されており、リップル社の投資部門「Xpring」から出資を受け、開発が進められてきました。
XRP保有者に対してエアドロップを実施
2020年12月12日のスナップショット時点のXRP保有者に対して、プロモーションのためにフレアのエアドロップ(無料配布)が実施されました。
SNSなどで話題になったため、日頃から暗号資産に関する情報を収集している方や、XRPを保有している方は、エアドロップのことを記憶しているのではないでしょうか。
独自のコンセンサスアルゴリズム「Federated Byzantine Agreement」
Flare Networkでは、スタンフォード大学のデイビット・マジャーズ教授が執筆した数学の論文をベースにした独自のコンセンサスアルゴリズム「Federated Byzantine Agreement(FBA)」が採用されています。
多くのブロックチェーンのコンセンサスアルゴリズム(プルーフ・オブ・ワークなど)では、取引の内容などを精査してブロックに保存する際に、ネットワーク参加者の力を借りなければなりません。そして、承認作業に対して報酬が発生する仕組みになっています。しかし、FBAでは、経済的インセンティブが不要な仕組みになっているため、取引手数料を抑制することが可能です。
また、Flare Networkには、アバランチ(Avalanche)プロトコル(「各ノードは周囲のノードの大多数の意見に合わせる」 というルール)も採用されています。アバランチプロトコルによって、安全性が確保されつつ、高速に処理を実行できるスマートコントラクト環境が提供されることが魅力です。
Flare Networkの主な機能・特長
以下は、Flare Networkの主な機能・特長です。
- EVM互換性
- F-Assets
- LayerCake
- FTSO(Flare Time Series Oracle)
それぞれについて詳しく説明します。
EVM互換性
フレアのブロックチェーンには、EVM(Ethereum Virtual Machine)との完全な互換性があります。EVMとは、イーサリアムのブロックチェーン上でスマートコントラクトを実行するための環境(仮想マシン)です。
そのため、イーサリアムのブロックチェーン上で動作するDApps(Decentralized Application、分散型アプリケーション)を、そのままフレアのブロックチェーン上でも動作させることが可能です。
そして、「Solidity」(イーサリアムのブロックチェーンで動作するスマートコントラクトを記述するためのプログラミング言語)に慣れているエンジニアであれば、フレアのコミュニティでも即戦力として活躍できるため、人材獲得という点でもメリットがあります。
F-Assets
Flare Networkでは、「F-Assets」と呼ばれる機能により、スマートコントラクトに対応していない暗号資産(BTC、LTCなど)を持ち込んでスマートコントラクト機能を提供したり、DeFi(分散型金融)やNFT分野で利用したりすることが可能です。
なお、BTCの場合は「FBTC」、LTCの場合は「FLTC」という名称のトークンが、Flare Network内で流通します(外部のBTCとFBTCの価値、外部のLTCとFLTCの価値は連動しており、常に同じ)。
LayerCake
LayerCakeは、スマートコントラクト機能を持つブロックチェーン間でトークン・情報の安全な移送を実現するための分散型ブリッジです。
なお、一定額の担保を預け入れた「処理能力提供者(Bandwidth Provider)」が、チェーン間の資産移動を担当します(適切にユーザーの資産を動かさなかった場合、預け入れた担保は没収)。
FTSO(Flare Time Series Oracle)
FTSO(Flare Time Series Oracle)は、時系列データ(時間の経過とともに変化するデータ)を取得し、Flare Network上のアプリケーションに反映させる機能です。
具体的には、暗号資産(BTC、LTCなど)の価格をはじめとする数値データをオフチェーンで取得し、3分ごとにブロックチェーンに反映させます。
フレア(FLR)の将来性
Flare Networkは、以下に示すように、さまざまな企業と提携・協業したり、ウォレットがリリースされたり、新機能が実装されたりしており、今後の値上がりが期待されます。
- グーグルクラウドとの提携
- ブロックチェーン企業との提携
- メタバースプラットフォームとの提携
- 多機能ウォレット「Luminite」のリリース
- XRP担保型ステーブルコインの発行が可能
- 相互運用ソリューションとしての需要が拡大
それぞれについて詳しく説明します。
グーグルクラウドとの提携
2024年1月15日に、Flare Networkとグーグルクラウド(Google Cloud)の提携が発表されました。グーグルクラウドとは、Googleが提供するクラウドサービス・クラウドプラットフォームで、ストレージ(「Cloud Storage」や「Cloud Bigtable」)、ビッグデータ解析(「Google BigQuery」や「Cloud Dataflow」)、機械学習(「TensorFlow」や「Cloud AutoML」)、コンピューティング(「App Engine」や「Compute Engine」)などの機能があります。
グーグルクラウドのユーザーは、ブロックチェーン用のAPIサービスを利用すれば、ノードを立てることなく、Flare Network(およびFlare Networkと接続されているブロックチェーン)にアクセスすることが可能になるため、利便性が高まるでしょう。
ブロックチェーンゲーム企業との提携
Flare Networkは、ブロックチェーンゲーム企業「Gala Games」と提携し、NFT分野で協業しています。
具体的には、Gala Gamesのゲーム関連のNFTをFlare Network上で発行できるようにすることで、Flare Networkにおけるゲーム関連のエコシステム拡大を目指しています。
なお、Gala Gamesのエコシステムでは、社内の開発者や外部パートナーが開発した多数のブロックチェーンゲームが提供されています。Flare Networkとの提携・協業により、フレア保有者の人口とGala Games利用者の人口の双方が拡大することを期待できるでしょう。
メタバースプラットフォームとの提携
Flare Networkは、メタバースプラットフォーム「Metropolis World」とも協業しています。
Metropolis Worldは、ジャングル・住宅・アートギャラリー・高級クラブなど、多種多様なロケーションを有することが特長で、ファッション・映画・音楽といった分野・領域で活躍する数多くのクリエイターやアーティストとパートナーシップを締結しています。
また、ほかのメタバース・エコシステムと接続されているため、今後、Metropolis WorldがFlare Networkと多種多様なメタバース・エコシステムを橋渡しする役割を担うかもしれません。
多機能ウォレット「Luminite」のリリース
2025年8月5日に、公式ウォレット「Luminite(ルミナイト)」がリリースされました。マルチチェーン(複数種類のブロックチェーン)に対応しており、フレア(FLR)だけではなく、XRPなども保管することが可能です。
そして、シードフレーズ(復元フレーズ)が不要で、Googleアカウント・Apple ID・顔認証・指紋認証・パスキーといった慣れ親しんだ手段により、暗号資産に不慣れな方でも簡単にログインできることが特長です。
また、「Luminite」には、「DeFi機能」や「クレジットカード決済・銀行振込・Apple Pay・Google Payなどで支払いを実施し、法定通貨とフレア(FLR)を交換する機能」など、多種多様な機能が搭載されています。非カストディアル型であり、すべてを自分でコントロールできることも魅力です。
暗号資産の初心者でも利用しやすい仕組みになっており、フレアのエコシステムについて学習・探索したユーザーに対して報酬を付与する「Learn & Earnプログラム」も準備されているため、「Luminite」のリリースにより、今後、フレア(FLR)の保有者・利用者が増加するかもしれません。
XRP担保型ステーブルコインの発行が可能
2025年9月19日に、新しいDeFiプロトコル「Enosys Loans(エノシスローン)」により、XRP保有者は「XRP担保型ステーブルコイン」を発行することが可能になりました。
「FXRP」(Flare上で発行されたXRP連動トークン)をロックする(担保として差し入れる)ことで、同等価値のステーブルコインが発行(ミント)される仕組みです。今後、機能の利用を活性化させるための「インセンティブ制度」も導入される予定であり、フレアのエコシステムの拡大・活性化につながることが期待されます。
なお、ステーブルコイン(Stablecoin)とは、法定通貨(日本円・米ドル・ユーロなど)やコモディティ(ゴールドなど)といった特定資産の価格と連動するように設計された暗号資産です。ステーブルコインは、価値の急激な変動が起こりにくい性質があるため、日常の支払い手段として利用しやすく、実用性が高いことが特長です。
2025年11月下旬時点における代表的なステーブルコインとしては、米ドルと価格が連動する「USDT(Tether)」や「USDC(USD Coin)」、日本円と価格が連動する「JPYC Prepaid」などが挙げられます。今後は、既存のステーブルコインに加えて、「XRP担保型ステーブルコイン」の利用も拡大するかもしれません。
相互運用ソリューションとしての需要が拡大
暗号資産業界では、昨今、ビットコインやイーサリアムなど、多種多様なブロックチェーンが乱立していますが、ブロックチェーン相互の連携は限定的です。
フレアにはEVM互換性やF-AssetsやLayerCakeといった特長・機能があり、「Connect Everything(すべてをつなぐ)」という理念を掲げて、日々、開発が進められていることから、「異なるブロックチェーン間で連携するためのソリューション」としての需要が拡大しています。
フレア(FLR)を取引するなら、クリプトマネージに損益計算を任せよう
Flare Networkは、近年さまざまな企業との提携を開始しています。実利用が進むことで、今後、フレア(FLR)の価格も上昇していくかもしれません。
なお、フレア(FLR)を売買するのであれば、確定申告に備えてトレードの記録を作成し、損益を計算する必要があります。手作業で実施するとミスが発生しやすいので、ITツールで自動化するほうが良いでしょう。
おすすめの損益計算自動化ツールは、株式会社イー・ラーニング研究所の「クリプトマネージ」です。「フレア(FLR)」など、合計で約9,400種類の銘柄に対応しており、国内・海外の主要取引所のデータや手元のウォレットのデータも取り込めるので、ぜひご活用ください。
クリプトマネージの開発には、暗号資産の専門知識を有する税理士が携わっており、最新の税法に合わせて随時計算ロジックが改訂されるので安心です。
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