暗号資産(仮想通貨)による資金調達方法!ICOの仕組みやメリットをご紹介
暗号資産(仮想通貨)による新しい資金調達の仕組みである「ICO」。「各種メディアや会議、セミナーなどで単語を見聞きしたことがあるけれども、良く分からない」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
そこで、本記事では、ICOがどのようなものなのかを詳しく解説します。過去に実施されたICOの例や、ICOのメリット、注意するべき点もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
ICOとは?
ICO(Initial Coin Offering、イニシャル・コイン・オファリング)とは、企業などが独自の暗号資産(トークン)を発行・販売することによって、公衆から資金を調達する仕組みです。
一般的には、資金調達を行う側(企業など)がホワイトペーパー(プロジェクト内容を記載した書面、あるいは、事業計画書)を公表し、その情報に基づいて投資家が購入するかどうかを判断します。
ICOは、革新的な資金調達手段として評価される一方、投資家保護やマネーロンダリング対策の観点から問題を指摘されていることも認識しておきましょう。
イーサリアムブロックチェーンを利用してICOが実施されたケースが多い
多くのICOでは、「ERC20」に準拠した暗号資産が販売されてきました。ERC20とは、イーサリアムのブロックチェーンと互換性があるトークンを発行するための規格です。
ERC20は2015年に公開された規格であり、さまざまな個人や組織、プロジェクトがトークンを発行する際に利用してきました。
過去にICOが実施された暗号資産プロジェクトの例
過去、さまざまな暗号資産プロジェクトのICOが実施されてきました。ここでは「マスターコイン」「イーサリアム」「The DAO」のICOをピックアップし、経緯を詳しく説明します。
マスターコイン
2013年9月に「マスターコイン(Mastercoin)」というプロジェクト(現・Omni)が「Counterparty」において実施し、約500万米ドルを集めました。これが、世界初のICOです。
なお、Counterpartyとは、ビットコインのブロックチェーンを利用して構築された分散型金融プラットフォームであり、独自のトークンを発行する機能も備わっています。
イーサリアム
現在ではイーサリアムのブロックチェーンを利用してICOが実施されていますが、イーサリアムというプロジェクト自体(Ethereum Foundation)も2014年にICOで約1,800米ドルの資金調達に成功しています。なお、このICOの際に、イーサリアムのプラットフォームで利用されるトークン「イーサ(Ether)」が誕生しました。
この結果、ICOが資金調達の有効な手段であることが世界中に認知され、数多くのICOが実施される時代が到来します。
The DAO
The DAOとは、自律的に運用されるファンド(分散型投資組織)の形成を目的とするシステムです。イーサリアムのプラットフォーム上のプロジェクトであり、2016年4月に「DAOトークン」を発行し、ICOによって約1.52億米ドルの資金を集めることに成功しました。
なお、2016年6月に、「The DAO事件」が発生します。システムの脆弱性を突かれ、5,000万米ドル相当のイーサ(集まった資金の約3分の1)が盗まれた事件であり、大きな話題になりました。解決策として「ハードフォーク」による巻き戻しが実施されましたが、その際に、従来のブロックチェーン(イーサリアム・クラシック)との分裂が発生しています。
ICOのメリット
以下は、資金を調達する「企業側」にとってのICOのメリットです。
- 迅速かつ簡便に資金を調達できる
- 返済義務がない
- 世界中から資金を集めることが可能
資金調達の方法として、IPO(Initial Public Offering)や、銀行からの融資もあります。しかし、証券取引所や銀行による厳格な審査に通過する必要があり、スピーディーかつ簡便に資金を集めることはできません。
迅速・簡便に資金を集めたいのであれば、ICOを実施することも選択肢のひとつです。なお、融資を受けた場合は、後日返済をしなければなりませんが、ICOであれば返済する必要はありません。そのほか、国・地域の枠を超えて世界中の投資家から資金を調達できることも、ICOの利点です。
「投資家側」にとってのICOのメリットとしては、以下のような点が挙げられます。
- 少額から投資できる
- 購入後に大幅に値上がりする場合がある
- 世界中のプロジェクトに投資できる
IPO投資では数十万円から数百万円程度の資金を用意しなければならないケースが数多く見受けられますが、ICO投資なら比較的少額からトークンを購入することが可能です。そして、株式に比べて値上がり幅が大きいことや、居住地にかかわらず世界中のプロジェクトに投資できることも魅力といえるでしょう。
ICOの注意点
国ごとに規制のあり方が異なり、規制が緩い国では「ICO」が詐欺やマネーロンダリングに利用されているケースもあるので注意しましょう。海外のプロジェクトのICOに投資する場合は、企業・団体・中心メンバーの素性や事業内容についてしっかりと調査しなければなりません。
なお、日本などの主要国においては、近年、ICOに関する規制が強化されており、詐欺的な案件は減少しています。企業側にとっては「迅速・簡便」という利点が失われることになりましたが、投資家側にとっては安全性が高まりました。
ICO投資を行うなら、クリプトマネージで管理するのがおすすめ
ICO投資など、暗号資産に関する取引をするのであれば、税金のことも考えておく必要があります。納税は国民の義務であり、税法に基づいて適切に対応しなければなりません。納めるべき税金が発生しているにもかかわらず放置していた場合、追徴課税を受ける可能性があるので注意しましょう。
正しく確定申告を行うためには、日頃から取引の記録を作成したうえで、損益を計算する必要があります。手作業で計算することも可能ですが、多大な労力・時間がかかり、計算ミスや転記ミスも発生しやすいので推奨できません。
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