暗号資産(仮想通貨)の税金について徹底解説!所得が発生するタイミングとは?
暗号資産(仮想通貨)の取引をするのであれば、「税金」のことも意識しておく必要があります。ただし、「売買のほかに、マイニングやステーキング、レンディング、ハードフォークなどで暗号資産を獲得する場合があるけれども、どのタイミングで所得が発生するのか分からない」とお悩みの方がいるかもしれません。
そこで、本記事では主に暗号資産投資の初心者に向けて、所得を得たら税法に基づいて申告・納税が必要になることや、所得が発生するタイミングについて徹底解説します。損益計算の方法もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
暗号資産(仮想通貨)で所得を得たら、税法に基づいて申告・納税が必要
日本国憲法30条において、「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。」と定められています。何らかの方法で所得を得たら、所得税法などに基づいて適切に申告・納税をしなければなりません。
暗号資産によって所得を得て、納めるべき税金が発生しているのにもかかわらず、確定申告・納税を行わなかった場合、「無申告加算税」「重加算税」などのペナルティを受ける可能性があるので注意しましょう。
所得とは、利益から必要経費を差し引いた金額
「所得」と「利益」は、異なる概念です。利益から必要経費(暗号資産の取引で必要な機器の購入費や電気代、通信費など)を差し引いた金額が所得に該当することを覚えておきましょう。
なお、「家事(プライベート)で使用した分」に関しては、必要経費として計上してはいけません。パソコンなどの使用時間・消費電力などの記録を作成したうえで、「暗号資産の取引で使用した分」だけを必要経費として計上してください。
暗号資産に関しての「所得」が発生するタイミング
以下は、暗号資産に関しての利益(所得)が発生するタイミングです。
- 暗号資産を売却・交換した場合
- 暗号資産で買い物をした場合
- マイニングやステーキング、レンディング、エアドロップで暗号資産を獲得した場合
それぞれについて詳しく説明します。
暗号資産を売却・交換した場合
1つ目は、保有している暗号資産を売却した場合(または、別の銘柄に交換した場合)です。最初に保有していた暗号資産の取得価額よりも、売却・交換時の価額のほうが高くなっていれば、その差額が利益(所得)になります。
暗号資産同士の交換でも利益(所得)が発生し、課税対象となることにご留意ください。
暗号資産で買い物をした場合
2つ目は、保有している暗号資産で物品・サービスを購入した場合です。取得価額よりも、支払いに利用した際の価額が高くなっていれば、その差額が利益(所得)になります。
暗号資産で買い物をするのであれば、所得金額を正確に計算するために、「暗号資産取得時の価額」と「商品購入時の価額」の記録を作成しておきましょう。
マイニングやステーキング、レンディング、エアドロップで暗号資産を獲得した場合
3つ目は、マイニングやステーキング、レンディング、エアドロップで暗号資産を獲得した場合です。
これらの手段で暗号資産を獲得すると、「獲得時の市場価格(時価)」に相当する利益(所得)が発生することになります。なお、市場価格が形成されていない場合は、取得価額がゼロとなるため、利益(所得)は発生しません。
ハードフォークによって取得しただけなら、所得が発生しない
暗号資産を保有していると、ハードフォーク(ブロックチェーンの分岐)によって新しい銘柄を自動的に獲得する場合があります。例えば、ビットコインキャッシュという銘柄は、ビットコインからハードフォークして誕生しました。
なお、ハードフォークした時点では、新たな銘柄に関して市場価格が形成されておらず、価値は0円です。そのため、利益(所得)は発生しません。
獲得した暗号資産を売却・交換した場合は、所得が発生する
上述したように、ハードフォークによって新たな銘柄を獲得しただけであれば、利益(所得)を得たとはみなされません。
しかし、獲得した新銘柄を売却した場合や、ほかの銘柄に交換した場合は、利益(所得)が発生することにご留意ください。
損益計算の方法
暗号資産の売買を繰り返したら、正確に確定申告・納税を行うために、「1年間で、どのくらいの損益(利益または損失)があったのか」を計算しなければなりません。
なお、損益は「(売却価格−平均取得単価)×売却枚数」で計算できることを覚えておきましょう。そして、平均取得単価の計算方法(評価方法)は、以下の2種類から選択することが可能です。
- 総平均法
- 移動平均法
各方法について詳しく説明します。
総平均法
総平均法とは、1年間の暗号資産の購入代金を購入数量で割って平均取得単価を算出する方法です。
簡単に計算することが可能ですが、1年間の全取引が終了しないと平均取得単価が判明せず、期中において「現在どのくらいの利益(所得)が発生しているのか」を把握しにくくなります。
移動平均法
移動平均法とは、暗号資産の取得が発生する都度、平均取得単価を計算しなおす方法です。
期中のどの時点においても平均取得単価が明確になり、現在の損益の状況を高い精度で把握できます。ただし、計算に手間がかかることにご留意ください。取引回数が多い場合や、複数の銘柄で取引をしている場合は、負担が大きくなるかもしれません。
個人の場合、税務署に届け出をしない限り、自動的に「総平均法を選択した」とみなされます。移動平均法を選択したい方は、暗号資産を取得した日の属する年分の確定申告の期限(通常は3月15日)までに「所得税の(有価証券・暗号資産)の評価方法の届出書」を提出してください。なお、一度選択した計算方法(評価方法)は、原則として3年間変更できなくなるので、慎重に検討しましょう。
暗号資産の取得や売却などをする場合は、税金のことも考えておこう
暗号資産を購入(または、マイニング・エアドロップなどで取得)したり、売却・交換したりする場合は、どのタイミングで利益(所得)が発生するのかを意識しておく必要があります。そして、正確に確定申告・納税を行うために、日頃から取得時の価額や売却・交換時の価額に関する記録を作成しておきましょう。
1年間のトータルの損益は、総平均法または移動平均法で算出することが可能です。なお、手作業で損益計算を実施すると、多大な時間・労力を要し、計算ミスや転記ミスといったヒューマンエラーも発生しやすくなるので、ITツールで自動化するほうが良いでしょう。
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